葬儀の喪主挨拶 長男・長女の例文

葬儀の喪主挨拶 長男

喪主としての挨拶は、故人への感謝と参列者へのお礼を簡潔に、しかし誠意を込めて伝えることが大切です。長男または長女が務める場合の一般的な文例をいくつかご紹介します。

形式的すぎず、しかし場にふさわしい落ち着いた表現にしています。

【文例1:短文の基本形式】

本日はご多用のところ、亡き父 ○○ の葬儀にご参列を賜り、誠にありがとうございます。
また、生前はひとかたならぬご厚情をいただきましたこと、遺族を代表し、心より御礼申し上げます。

父は、家族を大切にしながらも、常に周囲の方々とのご縁を大事にし、誠実に歩んでまいりました。不器用なところもございましたが、その真面目さと温かさで多くの方々に支えられ、人生を全うすることができたのだと思います。
本日、こうして大勢の皆さまにお見送りいただけることを、父もきっと喜び、感謝していることでしょう。

私ども遺族一同にとりましては、大きな柱を失い心細い限りでございますが、父の残してくれた教えや歩みを胸に、力を合わせて日々を大切に生きてまいります。
今後とも変わらぬご厚誼とご指導を賜りますよう、お願い申し上げます。

本日は誠にありがとうございました。

【文例2:少し人柄を交えて】

本日は、亡き父 ○○ のためにご多忙の中ご会葬くださいまして、誠にありがとうございます。

父は不器用ながらも、家族や仲間を大切にし、精いっぱいの人生を歩んでまいりました。そんな父が多くの方々に見送られることを、きっと喜んでいることと思います。

残された私たちは、父の意志を受け継ぎ、これからも誠実に生きていくことが、何よりの供養になると考えております。どうか今後とも温かいご指導を賜りますようお願い申し上げます。

本日は心から御礼申し上げます。

【文例3:母親・家族の支えに触れる形】

本日は亡き父 ○○ の葬儀に際し、かくも多くの方々にご会葬いただき、厚く御礼申し上げます。

父は家族思いで、母を支え、私たち子どもを育ててくれました。至らぬことも多い父でしたが、皆さまに助けられ、ここまで人生を歩んでこられたことを、本人も感謝していることと思います。

私ども遺族一同も、父の残したものを大切にしながら精進してまいります。どうか今後とも変わらぬお付き合いをお願い申し上げます。

本日は本当にありがとうございました。

【文例4:長文形式】

本日はご多用のところ、亡き父 ○○ ○○ の葬儀に際し、このように多くの皆さまにご会葬を賜り、誠にありがとうございます。
また、生前は父にひとかたならぬご厚誼を賜りましたこと、遺族を代表いたしまして、厚く御礼申し上げます。

父は、決して派手な人間ではありませんでしたが、家族を大切にし、周囲の方々とのご縁を何よりも大切にしておりました。地域の集まりや仕事の場でも、常に誠実で真面目に向き合う姿勢を貫いており、その人柄から多くの方々に信頼を寄せていただいておりました。
家庭においても、口数は多くありませんでしたが、背中で語るように家族を支えてくれ、私たちにとっては大きな存在でありました。

思い返せば、幼い頃は厳しいと感じることも多々ありました。しかし今となっては、その厳しさの裏に深い愛情があったのだと気づかされます。私たち子どもに対しては、常に正直であれ、そして人に迷惑をかけるな、ということを口癖のように申しておりました。これは、父自身が生涯を通して貫いてきた生き方でもあったのだと思います。

本日、こうして多くの方々にお集まりいただき、父を見送っていただけることを、父もきっと天国で喜び、感謝していることでしょう。皆さまのお顔を拝見し、改めて父がどれほど多くのご縁に支えられて生きてきたのかを痛感いたしました。

私ども遺族にとりましては、大黒柱を失い大変心細くはございますが、父の残してくれた教えや生き方を胸に刻み、力を合わせて日々を歩んでまいりたいと存じます。そして、皆さまとのご縁を大切にしながら、父が築いたものを大事に守り続けてまいります。
どうか今後とも、変わらぬご厚情とご指導を賜りますよう、切にお願い申し上げます。

結びにあたり、改めまして本日のご参列に心より感謝申し上げ、喪主としてのご挨拶とさせていただきます。
本日は誠にありがとうございました。

葬儀・告別式等の挨拶文を代筆いたします。

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