葬儀葬式で使ってはいけない言葉(忌み言葉)

葬儀の場では「不幸が重なる」「繰り返す」などのイメージを連想させる言葉を避けるのがマナーとされています。
下記は使ってはいけない・避けるべき表現です。
❌ 忌み言葉(重ね言葉・不幸を連想する言葉)
▼ 重ね言葉(繰り返し・不幸の連続を連想させる)
- 重ね重ね
- たびたび
- 次々
- いよいよ
- ますます
- いろいろ
- くれぐれも
- 再び
- 追って(「追う」を連想するため避ける場合も)
▼ 不幸を連想させる言葉
- 浮かばれない
- 迷う・迷っている
- 成仏できない
- 取り返しのつかない
- 別れる・切れる
- 四(死)、九(苦)に関連づく言葉
▼ 死や苦しみを直接連想させる言葉(ストレートすぎる表現)
- 死ぬ/亡くなる → 「ご逝去」「旅立たれました」など婉曲表現へ
- 病気が悪化して → 「ご療養中」
- 苦しんだ → 「ご心労が絶えない中」などに言い換え
❌ 弔辞・挨拶で避けたい表現
- 「生きている時は〜」
→「ご生前は〜」 - 「最後」
→「ご遺族の皆様にとって大切な〜」 - 「とんでもないこと」
- 「大変でしたね」
(遺族の悲しみに直接触れすぎる言葉)
✔ よく使われる無難な言い換え
- 「亡くなった」→ ご逝去 / お亡くなりになりました
- 「死」→ ご冥福 / ご安寧
- 「病気で苦しんだ」→ ご療養が続く中…
- 「突然ですが」→ 急なことでございますが
- 「重ね重ね」→ 改めて
忌み言葉 → 言い換え文章例
1. 「重ね重ね」「たびたび」などの重ね言葉
忌み言葉:
「重ね重ね、お悔やみ申し上げます。」
言い換え:
「心よりお悔やみ申し上げます。」
2. 「いよいよ」「ますます」
忌み言葉:
「いよいよご多忙の中、ありがとうございます。」
言い換え:
「ご多忙の中、ご参列いただきありがとうございます。」
3. 「再び」
忌み言葉:
「再びお会いすることができず残念です。」
言い換え:
「お姿を拝見できず残念に存じます。」
4. 「追って」
(“追う”が不幸を連想させる場合に避けられる)
忌み言葉:
「詳しくは追ってご連絡いたします。」
言い換え:
「詳しくは改めてご連絡いたします。」
5. 「生きていた時は〜」
忌み言葉:
「生きていた時は本当にお世話になりました。」
言い換え:
「ご生前は大変お世話になりました。」
6. 「死ぬ」「亡くなる」
忌み言葉:
「急に亡くなってしまい…」
言い換え:
「急なご逝去に際し…」
7. 「最後」
忌み言葉:
「最後の時間を一緒に過ごせず…」
言い換え:
「最期のお時間をご一緒できず…」
8. 「苦しんでいた」
忌み言葉:
「病気で長く苦しんでいました。」
言い換え:
「長くご療養が続いておりました。」
9. 「別れる」「切れる」
忌み言葉:
「別れの言葉を述べさせていただきます。」
言い換え:
「お別れの言葉を述べさせていただきます。」
※「別れ」単体は問題ないが、響きを柔らかくするために「お別れ」が一般的。
10. 「とんでもないこと」
忌み言葉:
「とんでもないことになりました。」
言い換え:
「思いがけないことでございました。」
■ 弔辞で使える自然な文章例(まとめて使用)
以下は、忌み言葉を避けながら整えた 模範的な一文 です:
「急なご逝去の報に接し、言葉もございません。
ご生前のあたたかなお人柄を思い返し、胸が締めつけられる思いでございます。
長らくご療養が続く中、ご家族のご心労はいかばかりかと拝察いたします。
心よりご冥福をお祈り申し上げます。」
