葬儀挨拶で喪主が長男 葬儀流れ・挨拶例文・家族葬

一般的な葬儀の流れ(家族葬を含む)
葬儀は地域や宗派によって多少異なりますが、一般的な流れを説明します。家族葬の場合は、一部の儀式を簡略化することもあります。
1. 逝去(亡くなった直後)
- 医師による死亡確認
- 親族や関係者へ連絡
- 葬儀社へ連絡し、遺体を自宅または安置所へ搬送
- 枕飾り(枕元に白木の位牌・線香・ろうそくなどを設置)
2. お通夜(亡くなった翌日~数日後)
- 喪服(略礼服)を着用
- 僧侶による読経(宗教による)
- 焼香やお別れの時間
- 通夜振る舞い(軽食をふるまうが、家族葬では省略可)
家族葬の場合のポイント
✅ 親しい人のみ参列するため、形式ばらずに故人を偲ぶ時間を大切にできる
✅ 通夜を行わず、葬儀・告別式のみの場合もある
3. 葬儀・告別式(翌日)
- 開式(喪主が挨拶することも)
- 僧侶の読経・焼香
- 弔辞・弔電の紹介(家族葬では省略することも)
- 喪主または遺族代表の挨拶
- 出棺(最後のお別れ)
家族葬の場合のポイント
✅ 限られた親族のみなので、アットホームな雰囲気で故人を偲べる
✅ 弔辞や弔電を省略し、焼香や献花のみ行うことも
4. 火葬
- 霊柩車で火葬場へ移動
- 火葬(1~2時間程度)
- 拾骨(お骨を骨壺に収める)
5. 初七日法要(葬儀当日または後日)
- 葬儀後にそのまま初七日を行う「繰り上げ初七日」が一般的
- 僧侶による読経・焼香
- 会食(家族葬では省略することも)
6. 納骨(四十九日以降)
- 遺骨をお墓や納骨堂へ納める
- 四十九日法要(親族を招いて供養)
家族葬の場合のポイント
✅ 納骨は家族だけで行うことが多い
✅ 四十九日までは自宅で遺骨を安置することも
家族葬の特徴と一般葬との違い
家族葬は小規模でゆっくりと故人を見送ることができるため、最近は選ぶ人が増えています。
項目 | 一般的な葬儀 | 家族葬 |
---|---|---|
参列者 | 親族・友人・会社関係など | 親族や親しい友人のみ |
通夜振る舞い | あり | 省略可 |
弔辞・弔電 | あり | 省略可 |
焼香 | あり | あり(献花の場合も) |
会食 | あり | 省略可 |
長男が喪主の挨拶をする場合

1. 挨拶の基本構成
① 参列への感謝
- 「本日はお忙しい中、父(故人の続柄)の葬儀にご参列いただき、誠にありがとうございます。」
② 故人について触れる
- 「生前は皆様に温かく支えていただき、本人も感謝しておりました。」
③ 遺族としての想い
- 「父は○○な人でした。家族にとっても、皆様にとっても、大切な存在だったと思います。」
④ 今後の支援のお願い
- 「残された家族も力を合わせてまいりますので、引き続きご指導賜りますようお願い申し上げます。」
⑤ 締めの言葉
- 「本日は誠にありがとうございました。」
2. 長男ならではのポイント
- 父の長男としての決意を伝える
「父の意志を受け継ぎ、家族を支えてまいります。」 - 遺族を代表しての誓い
「家族一同、故人の教えを大切にしながら歩んでいきます。」 - 母や家族への感謝を込める(母親が存命の場合)
「母を支えながら、家族一丸となってまいります。」
3. 注意点
- 長すぎないように(2~3分が目安)
- 声を落ち着かせて話す(感情が高ぶるのは自然だが、できるだけゆっくり話す)
- 堅苦しくなりすぎず、故人らしさを伝える(ユーモアは不要だが、故人の人柄を簡潔に伝えると良い)
喪主挨拶 長男の例文
本日はご多用の中、父 ○○ の葬儀にご参列いただき、誠にありがとうございます。
また、生前に賜りましたご厚情に、家族一同、心より御礼申し上げます。
父は、普段はとても穏やかで優しい人でした。ですが、一度怒ると本当に怖くて、子どもの頃は兄弟で「お父さんを怒らせないようにしよう」と話していたものです。とはいえ、それもすべて私たちを思ってのことだったと、今になってよくわかります。
そんな父がよく口にしていた言葉があります。「人にやさしく、自分に厳しく」。
どんなに忙しくても困っている人がいれば手を差し伸べ、家族や友人を大切にする一方で、自分には決して甘えず、努力を惜しまない人でした。その姿を見て育った私たちにとって、この言葉は父からの大切な教えです。
また、父は家族との時間をとても大切にしてくれました。毎年、夏になると家族みんなで旅行に行くのが恒例で、車にたくさん荷物を積んで遠くまで連れて行ってくれました。景色を楽しみながら、車の中で父と話す時間がとても好きでした。今となっては、その思い出が私の宝物です。
そんな父を失い、寂しさは計り知れませんが、父の教えを胸に刻み、残された家族で支え合いながら生きていきたいと思います。
父が生前お世話になった皆様には、今後とも変わらぬご厚誼を賜りますようお願い申し上げます。
最後になりますが、本日はお忙しい中、お運びいただきましたことに、改めて心より御礼申し上げます。
寒い中、誠にありがとうございました。